奈良を訪ねて 筆(一心堂 株式会社)

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先日奈良の一心堂を訪ねました。

一心堂さんの筆との出会いは たまたまでした。
私は中国で水墨画を勉強したので、帰国後しばらくは、使い慣れた中国の筆を使っていました。あるとき家に妻が子どものとき使っていた習字の筆をみつけ、使ってみると具合がとても良く、愛用し始めました。筆管に刻まれた文字から、それが一心堂という奈良のお店で作られたものと知ります。

訪ねてみると、とても親切にご指導下さり、こちらの要望にも対応いただけることから、その後、現在主に使っている版画用の紙に合わせた筆を、すべて一心堂さんの筆から選ばせていただくことになりました。

お店の雰囲気も気取りがなく、毛筆で商品名が書かれた在庫品の箱が棚にぎっしりと積まれた様子など、いかにも職人の店という感じが安心できます。

今回は、今使っている6種類の筆の構造と、材質を小島社長に教えてもらいに伺いました。

その詳細はまた改めて、ウェブ上の美術館;web-museo.comの方で紹介します。


一心堂 株式会社(観光ガイドサイト[mapple]の掲載記事にリンク

at 15:34, 篠原 貴之, 文房四宝(道具について)

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奈良、西ノ京を訪ねて 墨(株式会社 墨運堂)

 先日、奈良 西ノ京の「墨運堂」を訪ねました。

墨運堂さんには、以前お寺の襖絵を描かせていただいた折、使用する墨の選択についてのアドバイスをして頂いたことから、その後もご指導いただいています。

作家にとって、材料や道具は作品を支える創作の基盤です。
愛用するその素材がずっと有り続けることは一作家の作品みならず、しいては文化の継承という社会にとって重要な問題です。

今、墨運堂では、かつての膠の品質を取り戻そうと、膠の研究、製造に自ら取り組まれ、その成果が製品に反映されてきました。会長のお話を聞いていると、知ること試すこと作ることの楽しさが伝わり、墨の話を超えて、物事を前向きに取り組む気持ちが湧いてきました。
墨の研究はもちろんですが、そこから浮かび上がる、かつての循環型の社会の知恵や意味についての会長の考察も、現代社会への示唆に富んでいろいろ考えさせられました。 

今回の取材の詳細は、後日、いま私も関わり立ち上げたウェブ上の美術館;web-museo.comの方で改めて紹介していきたいと思います。

墨運堂02
お忙しい中、展示室をご案内いただいた貿易部の松井部長
(株)墨運堂の海外事業を担っておられるそうです。



株式会社 墨運堂


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at 23:09, 篠原 貴之, 文房四宝(道具について)

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ハーネミューレ

ハーネミューレ:Hahnemuhle

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at 00:36, 篠原 貴之, 文房四宝(道具について)

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ハーネミューレ

 ここ数年水墨画に愛用している紙:ハーネミューレ(Hahnemuhle)。
一般的にはエッチングなどの版画用紙と使われているドイツ製の紙です。ヨーロッパでスケッチ旅行中、持参した紙がなくなり、現地で手に入る適当な紙を探し見つけた紙です。
滲みはないけれども吸い込みは良く、墨の発色もきれいです。
紙に筆跡はきちんと出るのですが、残るまでに少し時間があり、そのわずかな時間の間に、微妙な作業が出来るのが一番の魅力です。渇筆の表現も豊かです。日本の画材屋でも、求める事が出来ます。

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at 23:16, 篠原 貴之, 文房四宝(道具について)

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