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京都市美術館が京都市京セラ美術館になる?

  

先日、知人から京都市美術館が京都市京セラ美術館になるとの話を聞きました。

京都市が京都市美術館の命名権を売却しようとしています。

 

芸術にはパトロンが必要で、企業からサポートを受けることは歓迎すべきことと思いますが、公立の美術館が自ら名前を売りその公共性を失うことは許されないと思います。京都市美術館という名の下に作品を寄贈や委託をし、寄付をして来た人達の遺志はどうなるのでしょうか。美術館は単なる娯楽施設では有りません。日本文化のふるさとともいえる京都で、京都市美術館として築いてきた歴史をそんなに軽く扱っていいのでしょうか。私は京都市美術館の命名権売却を取り下げてもらいたいと思います。

 

この会が””どうか私たちの美術館の名前を変えないで下さい!というキャンペーンを行っています。web署名を集めて多くの人の意志を、見える形にしようということなので、京都市以外の方、外国の方の賛同も歓迎です。京都市美術館は京都市民だけのものでは有りません。賛同頂ける方、以下のサイトより賛同の署名をお願いします。

 

「京都市美術館問題を考える会」WEB署名 

https://goo.gl/L5G5y8

 

以下「京都市美術館問題を考える会」が記した京都市美術館問題の経過を転記します。

 

 

「京都市京セラ美術館」
この名前を聞いて、どのような美術館であると思いますか?
誰でも京都市に京セラが設立した美術館だと考えるでしょう。まさかそれが日本でも屈指の歴史を誇る公立美術館であると、名前から想像する人はいないはずです。


▶日本で初めて、そして世界でも初めて、公共の美術館の命名権が売却されます。
2016年8月、京都市は京都市美術館の新館建設のため、美術館の命名権を売却すると発表し、募集を行ったところ、京セラ株式会社が50年間/50億円で落札し、その後、通称名(愛称)を「京都市京セラ美術館」と発表しました。しかし、すぐさま京都市議会は異論を申し立て、全会派一致で「議会と十分な議論を行う」ことを可決しました。もちろん公共の文化活動に出資を惜しまない京セラ株式会社の意志は貴いものであることは間違いありません。しかし、現在の京都市には(おそらく多くの地方自治体でも)命名権売却の対象施設に明確な規定はありません。つまり、美術館も公衆トイレも同じなのです。
(2017年1月23日付 命名権要綱改正案:命名権売却の対象外施設に公立美術館は明記されず)

 

▶どうして美術館の命名権を売らなければいけないのか。
京都市から示された美術館再整備事業には「本館改修」の他に「新館建設」が組み込まれています。本館改修に予算の50億円、現代アート展示室を含む新館に想定見積りの50億円。しかし、建物の改修と新館建設以外に美術館の将来について、運営面での計画はなく、学芸員体制や使用規定など何も示されていません。「建物ありき」の見切り発車ともいえる、この「新館」のための架空の50億円を、京都市は美術館の名称を売却することによって捻出しようとしています。

 

▶そもそも京都市美術館とは?
1933年、京都の町衆や美術家、財界の浄財で「大礼記念京都美術館」として設立された日本で2番目に古い美術館です。戦後の米軍占領期を経て「京都市美術館」と改称さましたが、「市立」とならなかったのは市民や芸術家、財界の寄金で設立されたからです。また、地元の作家や遺族による寄贈品は全コレクションの8割を占め、言うまでもなく京都・日本の文化を伝承し、新たな表現を育んできました。
本館は天井高のある大陳列室や天窓からの柔らかな光を有する展示室、石造りのらせん階段、重厚な内装…近代・現代を問わず時代時代の表現を大きな懐で受け止めてきたすばらしい建築です。しかし、建築から83年を経過し老朽化は避けられません。そのため予算内(50億円)で実行可能な本館の改修は急務なのです。

 

▶なぜ公立美術館の命名権売却がふさわしくないのか。
美術館は博物館法に規定された博物館の一種であり、その業務は美術作品の収集・保存・展示による社会教育、並びにそれら業務の調査研究です。社会教育・研究機関として、当然のことながら公共・公平性が保たれなくてはいけません。そして、コレクションという「財産」を有しています。これらは市民が中心となって形成してきた公共の財産であり、特定企業の営利目的のために用いられるべきものではありません。
海外では費用を賄うための手段として、個々の展示室や建物の一部、階段や回廊など部分的に出資者や貢献者の名称を冠するケースはありますが、美術館の総称を売りに出したのは京都市が世界で初めてです。

 

▶もし公立美術館の命名権売却が通用するとなると?
特定の企業名(「愛称」であっても)が含まれることで、美術館が有するコレクションという「市民の財産」が私企業の占有物として恣意的に利用することを自治体が認めることになります。地方自治体の財産管理・運用責任に対して大きな疑義を抱かざるを得ません。また、美術館が行う専門的な調査研究活動も、私企業の営利活動と誤解される可能性は否定できないでしょう。
また、一企業の名前を冠することによって、他の企業からの寄付や協賛を得ることは難しくなり、また市民は寄贈を躊躇することになるでしょう。これは長い視野で見ると、京都の大きな損失になることは間違いありません。
今回の命名権売却は名前だけではなく、特典として宣伝ブースの設置や施設の使用優先権などが京セラに付与されます。このように特定の企業と美術館が深く関わることで、公立美術館としての公共・公平性は疑わしいものとなり、今後50年という長期に渡って京都市は市という公共が運営していた公立美術館を失うことが危惧されます。 
今、京都で起こっていることを人ごとと思わないで下さい。日本の公立美術館が岐路に立たされているのです。公立美術館の命名権売却がいかに美術館の運営、ひいてはわが国の文化活動を歪め、阻害するものであるかを、一刻も早く国ならびに地方自治体に示さなければいけません。
今回の「京都市京セラ美術館」の通称名は、美術館のリニューアルオープン日から使用が開始される旨、募集概要に明記されています。
それまで、このキャンペーン活動を続行します!


どうか私たちの美術館の名前を変えないで下さい!

 

以上「京都市美術館問題を考える会」より

 

 

「京都市美術館問題を考える会」WEB署名 

https://goo.gl/L5G5y8

 

at 10:58, 篠原 貴之, 日々雑感

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