2010年夏ヨーロッパの旅 14 ーへルマン・ヘッセの愛した村ー



滞在中の友人宅の近くにヘルマン・ヘッセが晩年を過ごした村があり、行ってみることにしました。ルガーノ湖近くのmontagnolaという小さな村です。


montagnola ヘッセ
montegnolaの教会


学生時代にいくつか彼の小説を読んだことはありましたが、記憶に新しいのは、数年前釈迦の絵を描くのに、いろいろな資料を見ている中、ヘッセのシッダールタも読んでみました。彼の悟りを釈迦に託したような作品で、共感できる悟りのイメージが感動的に綴られていました。

この村を訪れてみて、彼が森を散策し、川の流れに身を写し、思索に耽ってあの作品が生まれたのかと想像するに容易い趣のある場所でした。


montagnola ヘッセ
ヘッセの家



montagnola ヘッセ

ヘッセの墓



montagnola ヘッセ
ヘッセの墓



montagnola ヘッセ
自作の詩をヘッセに捧げるひとが絶えない


at 06:48, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 13―マリオ・ボッタMario Botta in mt.Tamoroー





ルガーノ湖の近くにタマロという山が有ります。もともとスキー場だったところが、温暖化のため雪がなくなり、down hill という自転車のモトクロス版で、急な坂を駆け下りる競技の会場になった場所があります。

ロープウェイで2000数百mの山を登ると、途中から生態が変わり、別世界が広がります。


mt.tamaro



mt.tamaro



友人の息子がこのdown hill の練習に行くことから、私もこの山に登ることになりました。
頂上近くに、現代の建築ながら、なかなか環境に配慮したいい教会がありました。

mt.tamaro



mt.tamaro


mt.tamaro


mt.tamaro



何とマリオ・ボッタの作品。彼の建築は自我の強い建築のイメージを持っていたため、意外でした。階段の5センチ程の蹴込みにガラスを使い、階下の教会に自然光をもたらします。


mt.tamaro


mt.tamaro



mt.tamaro



mt.tamaro



mt.tamaro




mt.tamaro




内部の壁画にクッキを起用しオーソドックスな中に現代のイメージを添加しています。
思わぬところでいい作品に出会いました。

at 05:52, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 12 ―スイスに立寄るー




ヴェネチアで展覧会をしないかという話があり、候補の会場を見にヴェネチアに行くことにしました。

滞在地のトゥーロンから、コート・ダ・ジュールを見ながらニース、モナコ、ヴェンティミリア、ジェノヴァ、ミラノ、と列車を乗り継ぎヴェネチアに入ります。が余りに遠いので、途中、ミラノから30分程のキアッソという国境の町近くに住むスイス人の友人宅に寄りました。



スイス 



この夫婦とは、もう20年来の友人で、ヨーロッパに来ると必ずここに寄り、彼らも、もう何度も日本に来ています。
10歳程年上の彼らは、私の生き方のひとつの手本になっています。
アルプスの麓に家を築き、ブドウを育て1年分のワインを自分で作り、野菜やハーブを育て、仕事は50%という働き方で(正規採用でも働き方を選べる)、
奥さんも子供の成長に会わせて20%とか50%とか仕事の時間を選んで働いています。



スイス



スイス



スイス



彼らの生活を見て、こんな豊かな暮らしがあるのかと、大袈裟にいうと生きる意味のようなことを考えさせられました。
 この刺激で、日本に帰るとしばらくは家族を思い、暮らしを楽しむのですが、時間が経つとまたなぜか忙しくなり、仕事一辺倒の暮らしに戻ってしまいます。
仕事と生活のバランスを保ち、豊かに生きるためには、定期的に彼らの刺激が必要なのです。
2年ぶりに訪れた彼らの生活は、20年前と殆ど変わりのない暮らしが続いていました。

at 17:24, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 11 ―明るい陰―




南仏はこの時期本当に雨が降りません。夕立のようなものがよく有るそうですが、私の滞在中は降ったためしが有りません。朝の7時頃から夜は8時9時まで,強い日差しが降り注ぎます。

初めは、光と陰の強いコントラストにばかり気を取られていましたが、陰の中に入ると強い反射光を受けた明るい陰の色がとてもきれいで、これもまた南仏ならではの風景に成るのではと、光の見方が少し変わりました。




南仏







at 07:11, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 10 ―マーケット―




滞在中のtouronの町は毎日マーケットが出ます。メイン通りにたくさんの露店が並びます。色鮮やかな野菜や果物が並び、いかにも南仏らしい風景です。
このところ静物画を描くのも楽しく、モチーフに成りそうなものを毎朝、物色しています。


touron mercato




touron mercato




touron mercato




touron mercato




touron mercato






at 06:58, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 9 ―ワークショップパート2―




ヨーロッパでは、バカンスの間に、各地でいろいろなセミナーが開かれます。
日常生活から離れ、数日間参加者が同じ場所に寝泊まりし、朝から晩まで好きなことに没頭する、さながら合宿という感じのセミナーです。
ホテル並みの部屋が有るところや、コテージを借りたりキャンプしながらというところもあります。

今回のart-zen 主催の水墨画セミナーは、3日間St.Ropez からすこし山に入ったところに有るTrimulti というセミナーハウスで行ないました。
ここは自然に囲まれた広い敷地の中にバス、トイレ付きのコテージからキャンプ場まであり、会場も体育館のようなスペースから、屋根の着いたオープンエアーのスペース、気分転換にプールまであります。
ここでは、我々の水墨画講座以外にも、ヨガやアートテラピー、ダンス等様々な催しが行なわれています。

trimurti


trimurti


trimurti


trimurti


trimurti


trimurti




水墨講座の会場は体育館のようにひろいスペースで、まず壁に軸を掛け雰囲気作りました。受講生が集まると総勢17人、ベルギーからやって来た夫婦も居て、ほとんどのひとが、既に何度も受講しているようで和気あいあいと再会を喜んでいるようです。
授業は朝9時から12時半、午後は3時から7時過ぎ、夕食後も希望者(大半のひと)がいて8時半頃から10時過ぎまで、まさしく水墨三昧の三日間です。

授業は筆と墨の基本的な使い方と、その使い方に基づいた絵の成り立ちを解説する講義。竹やブドウ等伝統的な絵の模写。外に出てブドウ畑のブドウやパイナップルのスケッチとそれを墨の表現に換える創作。プロジェクターを使って日本の水墨画を紹介する鑑賞。と私が実際に一枚の絵を描く実演。
一日の授業時間が長いのでいろいろ気分を変えながら授業を進めました。


trimulti ワークショップ


trimulti ワークショップ

trimulti ワークショップ


trimulti ワークショップ


trimulti ワークショップ

今回の受講生は墨絵の経験があるひとばかりで、程度の差はあれ、竹等伝統的なモチーフはなかなか上手に描きます。ただ根本的な筆使いや墨使いについての理解が乏しく、そこを何とか分かってもらいたいというのがこの授業の最終的な目的となりました。
皆本当に熱心で、こちらも心情的に出来るだけのことをしてあげたいと思える受講生たちで、食事もいつも一緒に摂るので、3日目にはもう気心も知れ最後は、別れを本当に惜しみました。

この合宿のようなセミナーはとてもいいシステムで、日本でもこんなことが出来ないかと思っています。きれいな風景と美味しいものがある場所に集まり、寝食を共にして水墨三昧。楽しいと思うんですが。いかがでしょう。




at 18:52, 篠原 貴之, レクチャー・ワークショップ

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2010年夏ヨーロッパの旅 8―Touronへー



サンティエンヌで車を借り、Touronへ。
Aix en Provance で高速を降り、地道を走っているとどこかで見たような山が。
セザンヌ違うかと言っていると、やはりサン ヴィクトワールでした。
プロヴァンスをちょっとだけ味わい、待ち合わせの時間が迫りまた高速にのりTouronへ。


サン ヴィクトワール



今回招待頂いた、art-zen 主催者の方と、用意して頂いたアパートへむかうと、それは旧市街のどまんなかにあり絶好のロケーション。古い建物の中に入ると、20数年前にフィレンツェに間借りしていたアパートと同じ臭いが鼻を突き、いきなりタイムトリップしてしまいました。ひと月のTouron 暮らしの始まりです。


touron


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touron


touron アパート

at 18:36, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 7―Malleval―



山の中に築かれた石造りの町並みMalleval を訪ねます。険しい山道を通るので、岩に車をぶつけないように、こわごわたどり着きました。


malleval


malleval


malleval




at 18:26, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 6―Annony-



滞在していたBourg Argental から車で20分ほどの Annonayという街を訪れました。


annonay



annonay


at 18:20, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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2010年夏ヨーロッパの旅 5 ―子どもの居場所―



ワークショップで知り合った家族の家を訪問しました。
郊外に行くと、どこの家に行っても庭に子どもの居場所が有り、遊びにことかきません。


フランス人家族


フランス人家族


フランス人家族


フランス人家族



家庭ではもちろん、レストランに誘われても、子供連れだと中庭のテーブルを予約していてくれ、野外だと子供もストレスが少なく、食事の時間が長くなっても、庭を歩いたりちょっと遊んだりも出来るので、楽しく食事が出来ます。

フランス人家族

at 18:12, 篠原 貴之, 2010年ヨーロッパ旅行

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